第25章 私立リアリン学園!~ルイ~ 情熱編
1年1組での授業を終えて教室を出ると、向こうから2年1組の生徒達がやって来るのが見えた。
移動教室だったんだ。
あの中にルイもいるんだろうな………。
期待で胸が膨らんでいく。
―――いた。
角を曲がってくるルイの姿が目に入った。
歩く度に揺れる金髪。端正な顔立ちに、白い肌。どこまでも見通せるような澄んだ青い輝きを放つ瞳。長いまつ毛。
雅びやかな仕草。
歩いている姿を見ているだけで、感嘆のため息が漏れそう………。
―――ん?
あれれ。
周りを見渡すと、実際、ため息の嵐だった。
通り過ぎて行く女子生徒達のね。
皆、一様に顔を赤らめ、俯いてる。
誰もルイに話しかけようとは、しない。
いつものことだけど。
ルイに近づくのは、ためらいがある。
だって。
彼にだけスポットライトがあたっているかのように光り輝いて、別世界に思えるから。
そう感じるのは、私だけじゃないみたいだね。
と。
あ、ルイが来る!!
私まで女子生徒みたいに恥ずかしがったら、変だよね。
普通に行こう、普通に!
私は、スウッと息を吸って、そのままゆっくりと歩き出す。