第22章 私立リアリン学園!~カイン~ 情熱編
―――と。
浴室のドアが、開く音がする。
誰か入ってきたな。
サッカー部は、まだ戻って来てねえだろうから、生徒会の誰かだろう。
湯けむりで見えねえ。
ポチャン。
お湯に浸かる音がする―――。
俺は、そろそろ上がるか。
そうして、立ち上がって、振り返ると。
―――!!!
「カイン!?なんでここにいるのよ!?」
「は?それは、こっちのセリフ。お前、何でここにいんだよ?」
「きゃあぁぁ~~~!!!なんで、裸なのよ!?ふ、服を着てよ!!!」
「風呂は、普通裸で入るもんだ」
そう言いながらも。
あまりの唐突なことに頭がついていかねえ………。
なんで、こんなとこでコイツと鉢合わせするんだ?
コイツ………何やってんだよ?
マインは、慌てて手で顔を覆った。
その時、足を滑らせたようだ。
マインの身体が、一瞬、湯船に沈む。
ブクッ。
ゴホ………ッ。
お湯を飲んだのか、咳き込んでいる。
「大丈夫かよ?」
ザバリッ、と。
お湯をかき分けて、マインに近づく。
「お、おね、お願いだから、パンツくらい履いてよぉ!!!」
「は?………あっ………」
その言葉で、やっと事の次第に気づいた―――。
慌てて、頭の上のタオルを取り、腰に巻きつける。
真っ赤な顔をして、お湯の中にへたりこんだままのマイン。