第22章 私立リアリン学園!~カイン~ 情熱編
浴室のドアをゆっくりと開ける。
モアモアとした湯気に包まれる―――。
………よく見えないけど、かなり広そう。
洗い場も広く、備え付けのシャワーがズラリと並んでいる。
壁に小さな滝があって、静かにお湯が流れ落ちている。
そこから湯けむりが作られ、辺りに広がっているようだ。
白を基調とした、清潔感のある浴室。
時間入れ替え制にして、女子も入れるようにしてくれればよかったのに。
私も入りたかったな。
ポイッ。
靴下を脱いで、浴室に足を踏み入れる。
足湯くらいしようっと ♪
ポチャンと。
足をお湯に浸けると―――。
ピチョン。
不意に、奥の方でお湯が揺れる。
………え、何、嘘っ。
―――!!!
湯けむりの中に、ゆらりと人影が見える!!
こちらに向き直って、立ち上がった人影―――。
「カイン!?なんでここにいるのよ!?」
「は?それは、こっちのセリフ。お前、何でここにいんだよ?」
「きゃあぁぁ~~~!!!なんで、裸なのよ!?ふ、服を着てよ!!!」
「風呂は、普通裸で入るもんだ」
頭にタオルを乗せて私の前に立っているカインを見て。
つい、下へと視線を移してしまった―――。
私は慌てて手で顔を覆って………。
あまりの衝撃に、ズルリと足を滑らせてしまう。
ブクッ。
一瞬、お湯に身体が沈む。
ゴホ………ッ。
う………っ、お湯、飲んだぁ。