第19章 私立リアリン学園!6時間目~ゼノ~
次の日の放課後。
昨日、ゼノ様が言っていた、年間行事をまとめたファイルを借りにいこうと思い立って、生徒会室へと向かう。
手の中に握られている、鍵。
ゼノ様にもらった、生徒会室の鍵―――。
『側室』という単語がポンッと頭に浮かんでくる。
………。
あ~~!!!
私って、なんてバカなんだろう~~っ!!!
忘れたいのに、忘れられない。
これからも、この鍵を見るたびに思い起こされそう………。
カチャリ。
鍵を開けて、中に入る。
ガラス扉のついた本棚には、下段にコピー用紙やマジックペンといった備品が置いてあり、上段に年度順にファイルが並べてある。
一番端の今年度のファイルを手に取る。
表紙に『持ち出し禁止』と書いてある。
え、持ち出せないんだ。
残念。
夜にでも、ゆっくり見ようと思ってたのになあ。
パラリとめくってみると、最初に生徒会皆の写真が貼ってある。
生徒会長 三年 ゼノ=ジェラルド
副会長 三年 ミシェル=アードラー
書記 二年 アルバート=ブルクハルト
会計 二年 カイン=ロッシュ
会計監査 一年 レオ=クロフォード
顧問 毛矢芽瑠
………芽瑠先生を初めて見た。
こういう人なんだあ。
と。
生徒会室のドアが開く音がして。
振り返ると、そこには、ゼノ様の姿があった。