第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
「ありがと。でも、ごめんね。今日は俺もお弁当持って来てるんだよね」
そう言って、皆にニッコリと笑顔を向けている。
「天気いいから、皆で中庭で食べようか」
そのレオの言葉に、また、歓声が上がる。
「あ、アランも一緒にどう?」
レオは、すぐ隣りに座っているアランに声をかける。
「行くわけねえだろ」
嫌そうに顔を歪めて、答えるアラン。
「そっか、残念。じゃ、行こうか」
レオと共に、騒々しい一行は、中庭へと向かいだした。
「相変わらずチャラいなあ………それに比べて………」
ユーリは、目を細めて、アランの方をチラリと見る。
ムスッとした表情で、鞄から紙袋を取り出すアランを、私もそっと見る。
と。
違う方向から、声がかかる。
「ユーリ、食堂行くだろ」
廊下から、男子生徒数人が、ユーリに声をかける。
「うん、行くよ。じゃ、マイン先生、ありがとう」
ユーリは、ノートを素早く机にしまうと、男子生徒達を追いかけてパタパタと走り去って行った。
チラリ。
もう一度、アランの方を見る。
紙袋からラップに包まれたパンが出てくる。
自分で作ったのかな。
………イチゴサンド?
「何」
そう言って、顔を上げたアランと目が合う。
………私に、言ってる、よね?
静かになった教室には、どうみても私とアランだけ。
「あ、あの、それイチゴサンド?自分で作ったの?」
私は、さっき心の中で思ってた疑問を、そのまま言葉にする。
「そうだけど」
「そっか」
「………だから、何?」
「お、おいしそうだな~って思って………」
私は、慌てて笑顔を作る。