• テキストサイズ

【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第13章 私立リアリン学園!3時間目~クロード~




「ずいぶんと熱心だな」



突然、頭上から声がして、慌てて顔を上げる。

夢中で式を書き連ねていて、人の気配にまったく気づかなかった。

すぐ目の前に立っている長身のその人は、切れ長のパープルの瞳で妖しく微笑む。



確か、主任の先生、だったような………。

名前が出てこないっ。



「宿題忘れて慌ててやってる、とか?」



「あの………一応、先生なんですけど」



「ん?ああ、そうだったな、マイン先生」



私、もしかして、からかわれてる?



「ちゃんと話すのは、初めてだよな?俺は、クロード=ブラック」



「虹野マインです。これからよろしくお願いします。クロード主任」



私は、立ち上がって頭を下げる。



「おいおい、主任なんて名ばかりの肩書きだ。クロードって呼んでくれ。同僚なんだし」



「でも、先輩ですから」



「ジルに言われなかったか?敬語は不要って」




あー、そういえば、そんなことを言われた気がする。



「了解?」

「あ、はい、じゃなくて………うん。わかった、クロード」

「それでいい。で?さっきから何やってるんだ?………微分積分?」



片手で、私の見ている微分積分の教科書をパラリとめくる。



「次の授業の準備をしてるとこ。あ、これ、どうしたらいいと思う?この公式への導き方がうまく説明できなくて」



私は、クロードがめくったページをまためくり直して、先ほど悩んでいた箇所を指差す。



「俺に数学を聞くなよ。俺は被服が専門。それ以外は教えてない」



「え、だって、全教科担当式、だよね?」



私は、驚いて声を上げる。



「俺は、特別待遇だからな」



特別待遇、か。







/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp