第9章 私立リアリン学園!1時間目~ユーリ~
~見回り~
はあ~~っ。
やっと、今日の授業が終わったよぉ………。
職員室の自分の席に着くと、どっと疲れがやってきたのか、机に突っ伏して、大きなため息をつく。
「マイン先生」
「………ぅわっ、はいっ!」
ジル教頭の呼ぶ声が頭の上で聞こえて、慌てて起き上がり、返事をする。
「………そんなにかしこまる必要はありませんよ。初日は、気疲れしますよね。ですが、よく頑張りましたね」
「ありがとうございます」
「お疲れのところ、申し訳ないのですが、もう一つ仕事をお願いいたします。下校時間近くになりましたら、校内の巡回をしていただきます。これは、教師が当番制で担当しておりますが、マイン先生が校舎内を早く覚えられるようにと本日の担当にいたしましたので」
「わかりました」
「それまで、これを」
ジル教頭に渡されたのは、小さいけれど、厚みのある本。
「学園の規則等、主要事項が記載されております。目を通しておいてください」
「はい」
パラパラとめくって………。
よくある学校案内パンフの細かい版、みたいな。
退屈なものであることは、間違いない。
とは言え、他にすることもないので、なんとなく読んでみる。