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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第6章 私立リアリン学園!~イケヴァン・レオナルド~ 情熱編




嫌な予感が頭をよぎった。

『ヴァン』で、バッグを落とした事―――。

あの時、ほとんどの物がバッグから出た。

すべて、拾ったと思う。

けれど………。

鍵を手にした覚えは、ない。

きっと、中から飛び出すことなく、バッグの中に入ったまま………だよね?



も………泣きたくなってきた。



すべての物をズラリと並び終えて。

空になったバッグを逆さにして、力なく左右に振ってみる。

なんか、音、してよぉ。

祈るような気持ちで。

でも、もう半分諦め気味で。

ダメ元で、内側についたポケットのファスナーを開け、中を探る。

けど、やっぱり何もない。

なんで、なんで?

運が、悪すぎるよぉ。

どうしよう―――。



考えていても仕方ない。

………やることは、一つ。

バッグに物を戻して、立ち上がる。



あのお店に、行くしかない。





歩きながら、結衣との会話を思い出す―――。



『マインは、もしかしたら、近々また行く機会あるかも、ね』



………まさか、その時が、こんなに早く来るとはね。



『見つめ合うレオナルドさんとマイン。あの雰囲気は、店の人とお客って関係、超越してたよ!』



………本当に、そうだったのかな。

私とレオナルドさんには、何かがある?

運命、とか………。

あ、ちょっと妄想し過ぎ?



『レオナルドさんは、マインにはちょっと大人過ぎるかもねえ。経験豊富そうだもんな。泣かされそ』



その言葉を思い出して、ため息をつく。

現実は、そうだよね。

あんな素敵な人に、女の人が寄って来ないわけないし。

彼女だっているだろうし………。



いいんだ。

今だけ。

もう一度会うことにドキドキしたって、いいよね。

きっと、どうしたんだ?って優しく聞いてくれるだろう。

それだけでもう、充分―――。







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