第6章 私立リアリン学園!~イケヴァン・レオナルド~ 情熱編
レオナルド 情熱編<R18>
~再び~
終電近くに、私達はお互いの帰路に着くことになった。
「明日休みだったらなあ。マインの家泊まりにすれば、終電気にしないで飲めたのにな」
「私だって、明日も朝から仕事です」
「そか、先生、だもんね。でも来月から、またヒマヒマ星人に戻るかも?」
「結衣~~!」
「ははっ、ごめんごめん。じゃ、ほんとまた飲もうね。おやすみ~~」
結衣は、急ぎ足で駅へと向かっていく。
私は、手を振って見送り。
心地良い夜風を感じながら、ゆっくり歩き出す。
そして。
数分後。
楽しい気分が、一転してしまった―――。
―――やっぱり、ない。
鍵が、ない!!!
何度も探したけど、なくて。
もしかして、そんなことありえないけど、部屋のドアに鍵つけっぱなし、とか。
閉め忘れ、とか。
かすかな期待を抱いて―――。
ここ、オートロックのマンション。
入口でバッグの中を探っていたら、居住者であろう女性が帰宅して、エントランスの自動ドアが開いたので、便乗して中に入った。
そして、今、部屋の前。
私は、固く閉まったままのドアを虚しく引いている………。
今朝からの行動を、思い起こしてみる。
朝、遅刻気味で焦ってはいたけど、確かに鍵は閉めた。
いつもだったらファスナーのついた小さなポケットに鍵を入れるのだけど、急いでいたので、そのままバッグに放り込んだ。
それは、覚えてる。
なので、冷たいコンクリートの床にバッグを置き、中身を一つ一つ取り出していく。
もう一度、しっかり探してみよう。
今日は………ゼミとカフェでは、バッグはいつも手元にあった。
参考書やノートは何度も出し入れしたけど。
あと、それから、飲みに行って………。