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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第5章 私立リアリン学園!序章




「イイ女が一人で酒なんて飲んでると男が放っておかないからな。気をつけろよ」

ハットを脱ぎながら、彼が笑う。

「え、いや、イイ女では、全然………」

私は、彼がお世辞でそう言ってくれているであろうと思いながらも、そう否定する。



「それは、同意ですね。私でも貴女に声をかけようと思ってしまいましたから」

と、声の方を向くと、いつのまにか私の反対側に立っている男の人が、妖艶な笑みを見せる。

なんだか妙に色気のある人………。



「おまえは、入ってくるなよ。悪者からお姫様を助け出したのは、この俺だ。なあ、お姫様?」

ハットの彼が、苦笑する。

私は、二人を交互に見て。

この人達、知り合いなんだ………。



「では、改めましてプリンセス。よろしければ、ご一緒しませんか?」

「おい、それじゃ、さっきのナンパ男と変わらないだろうよ」

「私を、あのような輩と一緒にしないでいただけますか」



嫌そうに顔をしかめる妖艶な彼と、それを面白そうに見ているハットの彼との、そんなやり取りに、思わず笑ってしまう。



そんな時、急に二人が一斉に、入口の方を向いたので。

私も、そちらに目を向ける。

お店の入口のドアが開き、入ってきたのは、落ち着いた雰囲気の少し年上の男の人で。

誰かを探しているかのように辺りを見回している。

そんな彼に―――。



「こっちだ」

ハットの彼が、手招きをする。

それに気づいて、ゆっくりこちらに向かって歩いてくると。



「ああ、遅れてごめん」



ハットの彼と妖艶な彼に、穏やかな笑顔を向けている。

タイプの違うこの三人が、飲み友達ってのが意外に思えるけど………。



「………あれ、この方は?」

少し驚いたように、私に視線を向ける穏やかな彼。



………私のこと、だよね。



「このお姫様はな………おっと、名前は、なんて言うんだ?」



ハットの彼が、紹介してくれようとするので。



「あ、私は………」

つい、名前を言おうとして、思い留まる。

そもそも、自己紹介するほどの仲ではないような………。



私が黙りこくったことで、妙な間が生まれ―――。







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