Lucky Sound ...and Light?
第1章 1
(な、何や、俺は(まだ)何もしてへんやろ!!)
俺は握り拳を作った。
力が入りすぎて、プルプルと震えとる。
「違うんです・・・か・・・雷・・・」
「雷?」
「yasuに何かされそうになったんやないんか?」
kiyoがすかさず突っ込む。
(おい、kiyo!!)
詩織は慌てて大きく首を横に振った。
「yasuさんは何もしてません!!それどころか私に『大丈夫だから』って言って、落ち着かせようとしてくれました!!」
ハッキリとした詩織の言葉に、俺を含めてメンバー全員がビックリした。
それからメンバーは腑に落ちないような表情で互いの顔を見ていたが、俺はにっこりと笑った。
───俺の下心に気付かなかったんなら、それで良い。
雷が作り出した今日のことは、俺だけの秘密。
・・・でも、いつかは・・・。
そう、俺は甘い顔だけやないんやで?
《Lucky Sound ...and Light? 》