Lucky Sound ...and Light?
第1章 1
が。
「何やー、停電かー?」
「あーぁ、データ飛んでへんやろか・・・」
「うっわ、こっちも真っ暗やなー」
「yasuー?詩織ちゃーん?どこにおるんー?」
ガチャッとドアが開く音がして、ブースの中からチューニングをしていたメンバーが、ケータイのライトで足元を照らしながら出てきた。
驚いた俺は思わず、詩織の顔に添えていた右手を外す。
その動きで衣ずれの音がして、俺と詩織はka-yuのケータイの光に捉えられた、
「あ、詩織発見」
「yasuもおるやん」
詩織は光に驚いとったけど、やがて顔をくしゃくしゃにして、ケータイを持つka-yuの元へ飛び付いた。
「ka-yuさーん・・・怖かったー!!」
「おぉっ!?」
自分に飛び付いてきた詩織に、ka-yuは優しく頭を撫でながら、これまた優しく言う。
「どうした、yasuに何かされそうになったんか?」