第2章 ニートたちと猫
いつもなら、カラ松兄さんの手伝いなんて絶対嫌がるのに、よっぽど猫が心配なのか一松はカラ松兄さんにも風呂場についていかせた。
三人が風呂場に向かい、しばらくたつとカラ松兄さんがタオルに包んだ猫を連れてきた。
「とんだやんちゃなキャットだ。一松と十四松はそのまま風呂に入るそうだ」
そっとカラ松兄さんがタオルごと床に降ろすと、ニャーと鳴きながらタオルからひょっこりと顔を出した。
猫は真っ白でサファイアブルーのクリクリした目で周りを見渡していた。
「わぁ♪可愛いね!この子」
まだ少し元気がなさそうだけど、大人しくカラ松兄さんにタオルで拭かれている。
トド松が部屋からマイドライヤーを持ってくるとなんだか嬉しそうにあたっていた。
「なぁー?もう飯食おうぜぇー」
母さんの作った夕飯が並べられると、長男がぐずり始めた。
「おそ松兄さん、一松と十四松まってあげないとダメでしょ」
「えーやだやだ!猫なんて、もーいいから食べようよぉー」
僕がそう言うとさらに駄々をこね始めるクズ長男。
「兄さんたちおまたせー!!」