第54章 ちっちゃな君と僕 逆ハー

六つ子とデカパン博士の研究所へ向かうヒナ。

「ヒナちゃん良かったね。
母さん、あの様子じゃ服沢山作ってくれそうだし」

「でもさ？母さんビラビラのドレスとか作りそうじゃね？」

「あーやりそう！」

「レディ？苦しくないか？」

「うん、でも揺れで眠い……
あんまり寝てないし……」

母に改造された全員の松パーカー。
松部分がポケットにされていた。
ヒナはカラ松のポケットに入って眠そうに目を擦っている。

「寝てていいぞ♪」

「帰りは僕のポケットだからね！」

「ねー？なんで僕はダメなのー！？」

「なんで俺もダメなのー？
チョロちゃんはいいのにー？」

「………」

「……十四松はちゃんとポケットに入ってること忘れないようにしないとダメ。
おそ松兄さんはセクハラしなきゃいいんじゃない？」

「忘れないもん！」

「えー？俺からエロ取ったらダメでしょ？」

「エロ取ったら、馬鹿しか残らないな……どっちにしろどーしようもない！」

「そうそう……って、扱い酷いなっ！？」

「安心しろ、クズも残ってるぞ、おそ松」

「ああんっ！？」









カラ松の松マークからひょこっと顔を出したヒナ。

「チョロくん、もう私怒ってないよ？
あと、いつまでもションボリしてたら色々お願いできないから元気出してね？」

「う、うん！
お、お願いってなに？」

「んーと、おそ松くん止めたり！
十四松注意したり！」

「わかった！頼りにしてっ！」

「だから何で俺ばっかりー！？
理不尽！」

「僕、ヒナのこと忘れたりしないしっ！
皆ズルいーっ！」

「そうだよな。
僕がしっかりしないとダメだよね！」

納得の行かないおそ松と十四松。
チョロ松はへの字を少し緩ませてやっと笑顔を見せた。