• テキストサイズ

【松】猫と六つ子

第50章 夢に囚われて ~十四松王子~


お城を出ようとすると城の兵士に追いかけられる。
なんでぇ?僕、王子様だよ?
外に出たっていいよね?

鬼ごっこしながら、兵士をまいた。
お城って広い!かくれんぼとかもめっちゃ楽しそうだなぁ♪
帰ったらまた探検しよっと♪



お城を離れて、町へ向かった。
ウロウロしてみるけど、僕が王子様ってのは誰も気づかない。
服が違うから?
顔を知らないから?
王子様ってなんなんだろうね?



町の子供達と遊んだりしながら、ヒナがいないか聞いてまわった。
すると、町外れのお屋敷にヒナという子が住んでるって教えてもらった♪
なんだぁ~楽勝♪
僕は町外れのお屋敷へ向かった。



町からしばらく歩くと、屋敷は丘の上に見えてきた。
少し古そうなお家だけど、普段住んでいる僕らの家よりはずっと大きい。
近くまで行くと家から人が出てきたので、僕は慌てて見えないところに隠れた。

「いいザンス?
帰るまでに全部終わらせないと夕食はなしザンスよ!!!」

「で、でも……」

「でももへったくれもないザンス!
まったく可愛げのない灰かぶりが!」

レンタル彼女ん時みたいに厚化粧したイヤミがヒナに向かって罵ったあと、馬車に乗って出かけていった。
ヒナは一度家に戻ったかと思うと裏にある森へ走っていく。
イヤミ……あいつ、絶対ボコボコにしてやる……



怒りで自分の手を力いっぱい握ったあと、僕はヒナを追いかけた。
/ 313ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp