第48章 夢に囚われて ~チョロ松王子~
*僕はこの物語の手掛かりを探そうと城の中を調べたり、苦手な虫に話しかけたり、自分なりに探してみた……
しかし、手がかりがまったく見つからない。
ただ、僕のサイズが花の中に入れるほど、体が小さいことはわかった。
ヒナちゃん……
時間だけが無情に過ぎていく。
「ねぇ……」
「はいはい、何ザンショ?」
「僕と同じサイズの女の子探してんだけど……あの蜂の顔じゃなくてさ?
髪がサラサラで触りたくなる感じで、目がこう…クリッとしてて見つめるとキュンってしちゃうし、頬っぺたとかピンクでさ?もぉーっ食べちゃいたいくらい美味しそうな感じで、唇もぷにっとしててキスとかしたくなっちゃうし、おっぱいもほどよく手に収まるサイズで触りたくても我慢するしかなくて、お尻もキュッとしてて……」
「オエッ!もー結構ザンス。
褒めてるわりに表現が大雑把過ぎて、まったく理解不能ザンス」
「ん?もっと細かくしたほうがいいかな?」
「お腹いっぱいザンス」
「あと100個くらい言えるよ?」
「どうかやめて欲しいザンス。
夢でうなされるレベルザンス。
女の子といえば……ここからちょっと遠くの国に住んでるある妖精が一人の女性の願いを叶えたらしいザンスよ」
「……願い?」
「女の子が欲しいと願ったら、チューリップの中から女の子が産まれたそうザンス」
「チューリップ……それだ……っ!」
「それザンス?」
「うん!僕のお姫様は親指姫だったんだっ!」