第48章 夢に囚われて ~チョロ松王子~
イヤミに何やかんや服を選ばされ、緑のストライプシャツに白いスーツ……までは良かった。
透明の羽マントをつけられそうになるし、袖にレースカーテンのような物もつけられそうになるし……
「虫じゃねぇーよっ!!」
「なんザンス!?
ワガママ王子っ!!!」
「ああ”んっ?
てか……それよりさ、ここどこ?」
「ここってチミのお城ザンス。
まぁ将来的にミーが貰っちゃってもいいザンスが、今のところチミのお城ザンスね」
「いや、どっかの参謀かよ。
ここってこの世界のこと聞いてんだけど?
いきなり放り出されて、はい、王子様ですよ。
じゃねーんだよっ!
なんなのここっ!
緑緑緑虫虫虫……あーっ!クソないわっ!」
「こっちのほうがクソ意味がわからないザンス……
ここは花の国でチミは花の国の王子様ザンス」
花の国……?王子様……
え?ストーリー全然わかんない……
花の国っていうより草の国じゃね?
「……僕のお姫様知らない?」
「さっきからチミ、質問と文句ばっかりザンスね!?
チミのお姫様?
そこらへんに飛んでるのを選べばいいザンショ!」
イヤミは物凄く面倒くさそうに答える。
「ダヨーンのこと言ってんの?!
あれは男なの?!女なの!?」
「両方いるザンス、お好きにどうぞ」
どっちにしろダヨーンじゃねーかっ!!!!!