第46章 夢に囚われて ~一松王子~
自分の格好を見ながら、大きくため息をついた。
「……とりあえず…ここどこ?」
「あん?おめーの城じゃねーか、王子様」
それは王子様に対しての言葉使いなのか?
そう一松は思ったが、まぁそんな事は実際どうでもいい。
ヒナを探さなければ、この夢は醒めないのであろう。
「……ヒナがどこにいるか、知りませんかね?」
*「ああん?ヒナって誰?
ん……?なんか聞いたことあんぞ……
ああっ!あれだっ!
隣国に産まれたお姫様がそんな名前だった気がするぜ!」
「はぁ……あいつもリアルお姫様なのね……」
「肌は降り積もったばかりの雪のように淡く白く、その頬は果実のように赤く、その髪は黒檀のように黒く輝いていた……とても美しい姫さんだった。
らしい」
ふ、降り?果実?
「表現が急に細けぇな!
……らしい?」
「ああ、7歳んときに死んだって聞いてるからな」
「何だそれっ!?」
死んだって何だよっ!!!
ふざけてんのかっ!!!