第46章 夢に囚われて ~一松王子~
「どーしたんでぃっ!!!」
慌てて広間にはいってきたのはチビ太だった。
知ってる顔が出てきて、少し安心する。
「チ、チビ太……」
「なんでぃその格好はぁっ!?
それが一国の王子様かよ!」
「は?え?」
チビ太は蝶ネクタイをつけた一張羅だ。
俺は紫パーカー……
まぁ確かにこの場で浮いてるのは俺。
「まず着替えろ!」
*「ちょっ嘘だろ?!やめっ……!!!」
俺はほぼ強制的に服を着替えさせられる。
青いダブレットに赤いマント……
「っざけんな……っ!!!!」
赤いマントとかスーパーマンか俺はっ!!!!
何の格好だよ!!!!
即脱ぎで服を放り投げる。
「ああんっ!?おいっ!
全裸の王子様とかねーぞっ!!!」
「パーカー返せよ!!!」
「無茶言うなっ!!!」
無駄な押し問答を続けたが……
結局、たくさんの服の中から紫のストライプシャツに白のスーツを着る羽目になった。
何この拷問……