第41章 君に捧げる 【おそ松 チョロ松】
<チョロ松side>
館内で猫になっちゃって、外に追い出されそうになってしまった。
連れ出そうとした従業員がヒナちゃんをナンパしようとしたので、僕は思い切り顔を蹴飛ばしてやった。
ヒナちゃんは猫の僕を嬉しそうに抱き締める。
僕だってわかってやってる?
きっとわかってやってるんだろうなぁ……
君を好きになっちゃったのは僕……
そんな僕は君に弱い
そりゃ触られて悪い気はしないよ?
でも、僕も男だからさ……
抱き締められたり、触られたりされたら、もっと欲が出ちゃうんだよ?
突然、元に戻っちゃって慌てた。
いつもなら逆だし、大事な君を落としたりしないからね。
けど、なんとかヒナちゃんの身体を支えることができてホッとした。
僕は柔らかな君の身体を抱き締める。
ああ……
このまま僕の中にしまっておきたい……
「……チョロくん?」
「あ、ごめんっ!」
「私こそごめんね?
ビックリしちゃって……
チョロくん裸足だし、歩いたら汚れちゃうね?
……あっ、あっちに足湯があったんだ♪
一緒に入ろ♪」
い、一緒にぃ?
響きがエロいよ、ヒナちゃん。
「そ、そそそうだねっ!
あ、ヒナちゃん下駄貸してくれる?」
「え?うん」
片方ずつ下駄を貰って、僕はヒナちゃんを抱き上げた。
ちょっと小さな下駄、転ばないように気をつけて歩いた。
「……あ、あの、チョロくん?」
「何?」
「今日のチョロくんなんかいつもと違うね?」
「えっ?そ、そうかな?」
「なんか大胆、だね?」
歩みを止めて、抱き上げているヒナちゃんと見つめあいお互い赤くなってしまう。
ああっ!ヤバいっ!超絶可愛い……っ!!!
でもっ!
これじゃだめなんだ!!!
我慢だっ!松野チョロ松!!!
今日の僕はっ!
徹底的に攻めるんだっ!!!