第40章 君に捧げる 【トド松 十四松】
<トド松side>
ヒナちゃんが触れている胸が熱い。
まるで直接、僕の心に触れているみたいだ。
こんな無理やりお風呂に入り込んで、自分の気持ちをさらけ出すなんて、本当は僕らしくなんかない。
僕らしいって何?
君には何にも計算がきかない。
全部、見透かされている。
だから、僕は全部さらけ出すしかないんだ。
君に少しでも届けば……
「トド松……あの、ちょっと……」
ヒナちゃんは僕の顔を掴み、反対方向を向かせ、湯船から出る。
フゥと、ため息をついたのが聞こえた。
「聞いてたらドキドキしてのぼせちゃいそ……
ありがとう、トド松……
そんな風に思っててくれたなんてすごく嬉しい」
「ヒナちゃん……ぅっ」
顔を戻すとヒナちゃんは足だけ湯船に浸かってて、濡れたタオルで身体のラインがくっきり出てる。
足は全部見えちゃってるし、何よりこの高さからだと……足の間に視線がいっちゃうっ!!!
胸が!
足が!
ヤバい!!!
全部エロい!!!
「トド松?」
「は、話聞いてくれてありがとっ!
も、もう出るねっ!」
そう言って反対を向き直し、僕は湯船から出ようとした。
クラリと目眩がして、僕はペタンと地面に座り込んだ。
「大丈夫っ!?」
「う、うん……
はは、緊張しすぎてのぼせちゃったみたい」
最悪……カッコわる……
僕は恥ずかしくなって、うつ伏せになったまま動けない。
というか、これじゃあ起きたらタオルが膨らんでるのもバレちゃうし!