第39章 ずっと一緒に 後編
<ヒナside>
猫……?
格子窓を見上げると猫が……
……え?
続々と猫が入ってくる。
1、2、3……
数えているとピョンッと私の胸に飛び込んきた猫。
にゃーんゴロゴロと甘える猫。
私が座り込むと次、次と膝へ乗ってくる猫達。
手探りで数を数え……ああ、数えなくてもわかる
「会いに来てくれて……ありがとう」
私は六匹の猫をギュッと抱き締めた。
「あっ!待ってて!
……戻らないでねっ?」
私はハッと気づき、手探りで蔵の奥を探る。
「にゃっ!?」
途中、足を引っかけ転んで猫達が慌てたが、そんなことはどうでもいい。
隠してあった小さな箱から蝋燭を出した。
私は猫達の元へ戻り、蝋燭を立てる。
明かりがつくと一目瞭然だった。
赤毛の猫、ヤンチャそうな顔してるおそ松
紺色の猫、キリッとしたマユゲがあるカラ松
緑色の猫、心配げに見つめるチョロ松
紫色の猫、ロシアンブルーみたいな神秘的な一松
黄色い猫、元気に飛び回ってる十四松
ピンクの猫、ヒマラヤンのようなフワフワのトド松
「うぅっ!
めちゃくちゃ可愛いんだけどっ!?」
あ、明かりとっといて良かった……
我慢出来ず、私はもう一度全員抱き締めた。
あーヤバいよぉ~超絶可愛いよぉ……めっちゃ幸せ♪
ここにずっといてもいいかもとか思っちゃう。
感激すぎ!もっと堪能しよう♪
「っレディッ!?
俺達はハグされる為に来たんじゃないぞっ!?」
薬を飲んで戻り、抱きしめたのが苦しかったのか、ゼーゼーと倒れこんだカラ松。
「ぁんっ、やだっ!カラ松、戻っちゃったっ!
つまんない!ばか!」
「レディ?キャラ変わってないか?!
そしてその暴言!」
「お前なぁ……こんなとこに閉じ込めてられてるくせに何、俺らに萌えちゃってんの?」
気づけばおそ松も元に戻っていた。
「ちっ……おそ松くんまでっ!
やだってばっ!
チョロくんっ戻んないでっ大好きっ!」
「何それ、ひどっ!?」