第39章 ずっと一緒に 後編
<カラ松side>
「……みんな、ごめんね?
手紙、どうやって書けばいいかわからなくって……」
「……だからさ?
お前、その格好で真面目に謝ってもらっても何も説得力ないからな?」
おそ松が呆れながら言う。
なぜかってヒナはチョロ松とトド松を抱き締めながら、一松を膝にのせて、頭に十四松を乗っけている。
エヘヘと笑いながら、チョロ松とトド松を触りまくってる。
……俺もまた猫に戻ろうかな?
「まぁそんなに触りたいなら触るなりまさぐるなり好きにすればいいけど?
あとで自分も同じことされても文句ないよな?」
おそ松がニヤリと笑って言うと、パッとチョロ松とトド松から手を離して赤くなるヒナ。
まったく……抱き締めたくなるのはこっちのほうだ。
「レディ?もう帰ろう。俺達の家へ」
「そうそう。お前の家族は俺達だろ?」
「うん……みんなといたい。
でも、私ちゃんともう一度母親と話をしたいと思う。
わかってもらえるとは思ってないけど……」
「そうか……わかった。
俺達は近くの旅館に泊まってるから来れるか?」
「うん!朝までには行くよ!
……みんな待っててくれる?」
「あったり前!」
そう言って鼻を擦ったおそ松にヒナは抱きつき、頬にキスをした。
そして、他のブラザー達も順番に抱き締めながら、頬へキスを降らすヒナ。
「さぁー来るんだぁー!
愛を確かめようかぁ、レディ?」
両手を広げ、構えているとおそ松が舌打ちをしながら薬を飲んだ。
そして猫五匹に蹴り飛ばされ転がったオレ
なぜ俺だけぇ……ブラザー……
ゆらゆらと揺れる蝋燭の灯しの中、ふと影が覆い被さり俺の唇に温かい感触が触れた。
い、今、口にしたっ?!ヒナっ!?
「……もう蝋燭消えそうだよ?
ほら、カラ松」
転がった俺を起こしたヒナの顔はよく見えなかった。
ギュッと俺はヒナを抱き締める。
「……レディ、これを……
俺の元へ帰ってくると信じている」
俺はヒナに薬を渡して自分も飲み、ブラザー達と旅館へ戻った。