第31章 猫とハタ坊 後編
<おそ松side>
あのあと、弟たちと合流してさっさと俺達は帰った。
俺はハタ坊とやり合ってもしょうがないと思っていたが、あいつも友達はなくしたくないそうだ。
「あー……いいね。そこそこ……!」
俺は部屋でヒナにマッサージをしてもらっていた。
ヒナはまだ耳としっぽが戻らず、パーカーのフードを被っている。
チョロちゃんがライジングしちゃうからね……
マッサージは決して、駄々をこねたわけじゃない。
疲れたアピールはしたけど?
意外と上手い。
「んー……ちょっと我慢してね?」
「えっ!?あ"ーっ!痛いっ!」
グリッと肩甲骨の付け根を思い切り押される。
いきなりのプロプレイ!?
お兄ちゃん悶絶しちゃう!
「お客さーん、いかがですか?」
「あーいいよ。お前になら痛くされても許しちゃう」
どうせなら下半身お願いしたいんだけどな。
「言ったね?本気だすよ」
「えっまじっ?…あ"ーっ!
そんなとこっ、あっ……あふんっ!」
「もうっおそ松くん、変な声出しすぎ!
おかしくて力入らなくなっちゃう」
クスクスと笑いながら、押し込んでいた場所を優しくほぐすヒナ。
手が止まった隙に俺はクルリと身体を仰向けにした。
俺にまたがってるヒナ。
この眺め最高!
「なぁ?」
「んー?」
「あんま心配かけさせんなよ。
あれだって一応男の家だからな?
お前の家はここだろ?」
「うん……次はちゃんと相談します」
「よろしい。
あ、そうだ!一番に着いたご褒美くれよ」
「ご褒美?マッサージしてるよ?」
「それはお前がやろうかって言ったよね?
俺のお願いじゃないし」
「えー?」
「いいじゃん!
俺、めっちゃ頑張ったよ?」
「んっ……ちょ……っ」
俺は身体を起こし、ヒナのフードに手を入れ、首から引き寄せた。
唇を重ね、深く入り込もうとすると、可愛い声が吐息と共に漏れる。
フードが外れて、白い耳がピョコンと動いた。
「ふーん。コスプレも悪くないね?」
「ね、ねぇ……当たってる………」
「ちげーよ、当ててんの」
俺はヒナの腰を掴んだまま離さない。
逃がさねーよ?