第4章 猫になるまで
私は未木ヒナ。
22歳のOLだった。
ある日、入ったばかりの会社が倒産、次の日には住んでいたアパートが全焼。
そんなとんとん拍子に不幸が訪れたが、実家は家を出たいがためにほぼ勘当のような形で出たため頼れない。
仕事も見つからず貯金も底を突き始め、私の人生もこんなものかというところで、たまたま通りかかったデカパン研究所のモニター募集を見つけた。
わけのわからないまま猫になって外に出され、気づけばノラ猫たちに喧嘩をふっかけられて、ああ、私は猫で死ぬんだ……なんて、生きるのを諦めかけていたところで一松に助けられたんだ。
それが私。