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【イケメン戦国】Love is not needed.

第3章 その2




「これより軍議を始める。」

信長の凛とした声が響く。
それだけで先程まで騒いでいた武将達も「はっ」と声を揃え顔を引き締める。


「では、まず私からご報告を…」

秀吉より本能寺での一件の報告がされ、皆がそれに聞き入る。
誰一人として呆けることなく、張りつめた空気が続いた。




「ん?………なんの音だ?」


不意に、秀吉が辺りを見回し始めた。


「秀吉様、いかがなさいましたか?」


「何か…低い、響くような音が微かに聞こえるんだが…」


「……音?」


一斉に耳を済ませる。
すると、どすどす、と大股で力強く歩いているような足音が武将達の耳に届いた。

しかもそれは段々と大きく、より響いて聞こえてくる。

何かを察した家康が、顔を歪ませる。


「俺、嫌な予感しかしないんですが」


そう言い終えないうちに、襖の向うから間抜けな声が響いた。



「すいませーん。開けて良いー?!」


「おや、ななし様の声ですね。」

「……やっぱり」


はぁ、とため息をついて家康と秀吉が同時に項垂れる。


「入れ。」


信長の返事を待ってましたと言わんばかりに襖がスパーンッと音を立て、勢いよく開け放たれた。

一同の視線が一気にそこにあつまり、そして凍りついた。
本日何度目の唖然呆然だろうか。


「ねぇねぇ、これどうやって着るの?わかんないんですけど。」


「……………」

「……………」

「……………」

「…………ちょっと、聞こえてますかー?」


戦国時代では現代の下着なんてあってないようなものだろう。
辛うじて、本当に大事な部分が隠れているだけの代物だ。

肝の座った武将達もさすがにこの状況を理解するには少々時間が必要だった。

そして一番に我に帰ったのはやはり信長で、他の武将達よりもはやくに状況を理解した彼は、しばらくななしのほぼ裸体を眺めることにした。

形の良い胸に、くびれたウエスト。
白く長い足は細いが、太ももは程よく肉がついておりそれがなんとも官能的だ。

信長からでは尻までは見えないが、
太ももと腰回りのシルエットから、そちらも綺麗で豊満であると分かる。

厭らしさを含んだ視線をななしへ向けた。


「さすが己から夜伽を申し出るだけあるな、ななし。なかなか良い眺めだ。」




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