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【イケメン戦国】Love is not needed.

第3章 その2




「本当に戦国時代、なんだよなぁ.....」


未だに信じられないが、でもその反面、
ななしの頭の隅っこでは、これは現実だと認めてる。


「どうやって、ここに来たんだっけ…」


恋人と別れ、一緒に行くはずだった京都へ一人で訪れたななし。
それがいつの間にやら時代を超え戦国の乱世に放り出された。

戦国時代へ飛ばされる前の事を思い出そうとするななしの頭の中で、心とは裏腹に、恋人との別れの情景が甦った。
目の奥がツンと熱くなり、思わず目頭を押さえつける。



「...あぁ、あいつのことは考えるのやめよう。
せっかく忘れる為に戦国武将に啖呵を切ったんだから。」



情景を振り払うように頭をぶんぶんと振り回し、気持ちを整えた。
そのお陰で、再びすこし冷静になれたが…



「....ぶぇっくしょっ!!
うぅ……寒くなってきた。」


下着姿のまま寝ていたので、すっかり体が冷えたようだ。

しかし、着物の着方が分からなければ埒があかない。

ならば、どうするか。



「そうだ。さっきの広間に戻って着付け教えてもらおーっと」



籠に入っていた衣類全てを小脇に抱えて、
ななしは三成に案内された道を戻った。






....下着姿のまま。


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