第3章 特別特待生推薦枠
他の受験生は何が起きたかわからなかった。
一方、ある監視カメラのモニターを見ていたヒーロー達は歓喜の声を漏らす。
「凄い……なんだ!!!彼女の個性は!?」
「彼女の個性は…いったい……風ではないようですし……何なんですか?」
彼女の個性は特殊な為、書面上は不明と書かれており、
この場で彼女の個性の名を知っているのは、耀と彼女の担任になるだろう
相澤そして……校長だけである。
「彼女の個性は…特殊故……ヴィラン側に狙われやすい……だから……書面は不明とし、ごく1部にしか教えていないんだ!!」
校長はそう彼女の姿を見てヒーロー達に話す。
彼女の個性は特殊というか、強すぎるし、どちらかに寄ってしまってわ
どちらか一方は負けてしまうだろう……
だからこそ、ヴィランにも狙われるし、
警察や政府は彼女にヒーローになって貰いたいという者すらいるのだ……
「そんなに隠すほどなんですか?今のところ、複合個性者にしか見えません………」
そう言うのは、
セクシーな服を身に纏うヒーロー……
ミッドナイト
ミッドナイトの質問に知らない者は確かにと応える。
「いゃ?……彼女は確かに混成婚で生まれた子だけど……完全に二つの個性を一体化した別の個性だ……
つまりはね!!ミッドナイトさん……あの子は、一つの能力で
まるで、複合個性の様な事が出来るのさ……」
耀はそう自慢げに周りに彼女の個性を語る。
「何だと!?」
ザワつく周り、
そんな彼らに
校長が静かに彼女の個性について説明した。
「だから……彼女の個性を知るなら、なるべく他言はしないでね!それに…彼女を大人が危険視するのは、
事件No.126で大災害の中9歳という若さで一人でヴィランに立ち向い
…半数の人を救った。あの子だからだよ…」
「No.126って……あの!?じゃあ…あの子の個性は……」
No.126事件……それは、もう、ほとんどの人は忘れてしまったかもしれないが………
一躍………彼女を有名にし、
1部から……疫病神と呼ばれるきっかけとなったあの大事件
そして……彼女は事件で救えなかった命を背負ってしまったのだ。
もし……ヒーローがその場にいたなら、彼女は背負わなかっただろう……
「そうかあの子は……実現の……個性……の…」