第5章 「すれ違い」
あんまり見てはいけない者だから、休みにしたのだろう……。
しばらくして……。
俺は、部屋に戻ろうとした時……。
重い空気が流れ出した。
……死神の気配……闇璃。
気配がする場所は、扉の向こう……外だ。
俺は、その場から動かなかった。
いつの間に?
扉ね向こうから声が聞こえてきた。
『明日、学校お休みらしいですね…。では…明日決着をつけましょう。この運命からは逃げられないですよ?……森で待ってます。』
紫色の文字が漂っていた。
森……決着……。
……終わるのか……。
明日で……。
俺は……。
『闇璃…もう、この運命は変えられないのか…?』
俺の緑色の文字が漂う。
彼女は……。
『その通りです。この運命は、変えられない。…さようなら。瀞哉さん…。――――してくださいね?』
闇璃の一部の文字が、浮かび上がらなかった。
なんで?
闇璃、お前……何て言ったんだ?
彼女が、扉から離れていく気配がした。
そして、完全に気配が消えた。
……いなくなったみたいだ。
俺は、溜息をして部屋に向かった。
ベッドへ潜り込む。
……明日で……決着をつける。
俺は、心のそこから誓って深い眠りに入った。
~次の日~
俺は、目を覚ました。
あまり気持ちいい朝ではない。
朝から、溜息を漏らす。
今日は……闇璃と決着をつけるのか……。
気持ちが沈んでいく……。
本当は、この運命を変えたい……。
でも、それができない……。
心が締め付けられていく。
「…闇璃、お前が望んだのか?」
思わず、口に出してしまった。
今更、どうしようもない……。
終わらせてやる。
全てを……。
俺は、リビングに向かった。
そして、椅子に座る。食べる気にはなれないけど……食べないと……。
俺は、嫌々でも食べた。
あっという間に完食……。
俺は、覚悟を決め森に向かった。
~森~
森に入ったのはいいが……。
気味悪いな……。
死神の……闇璃の気配が全くない。
いつ襲い掛かってきてもおかしくはない。
そして、あの谷底が見えてきた。
その手前には……。
『来ましたか。瀞哉さん。覚悟を決めたようですね?』