第4章 「狂い」
『復讐してやる!必ず、殺してやる!!』
紫の文字が、宙に漂い始めた。
この能力は……死神!
気配を感じたが、そんな事は一瞬だった。
俺は、辺りを見たが死神はいなかった。
さっきの言葉は、いつも以上に殺気を感じた。
前よりも……強く感じた。
「…っ!!」
俺は、急いで家に向かって走った。
下手したら、今夜死神が現れるかもしれない。
~瀞哉の家~
俺は、家に入る。
息はかなり荒れていた。
走って帰って来たせいだ。
……死神は、一体何を考えているんだ?
闇璃は、今頃何してるんだろうな……。
……溜息を付く。
その時……重い空気を感じた。
死神が現れたのだ。
気配は……。
学校か!?
また、行かないといけないのか。
そう思って、学校に向かった。
~学校~
学校に着いたのは、いいけど……。
死神は……。
気配を探る……。
この様子だと……校庭か。
そう思って、俺は走った。
そして……。
「うわわあぁぁぁ~~~~~!っ…が…!」
俺の目の前で、大鎌が振り落とされ、男子の腹から背中へと貫いた。
俺は、息を呑んだ。
死神は、俺を見る。
そして、死神の周りを漂う空気がいつもと違った。
いつも以上の殺気だ。
俺は、剣を呼び構えた。
こっちも、警戒を高めないと……。
死神は、大鎌を構えた。
『天河瀞哉…来たか。…死んでもらう!』
紫の文字が宙に漂った。
『っ!?』
俺も、緑の文字が宙に漂った。
そして、今まで以上のスピードで襲い掛かった。
咄嗟に避ける。
剣で、大鎌を受け止める。
すでに、大鎌は、血だらけだった。
俺は、死神に言った。
『何故、殺す必要とする!何のために!』
俺は、叫んだ。
死神は、悪笑いをした。
『クククッ…。復讐、恨み…だ。』
俺は、その言葉を聞いて死神から、距離を取った。
復讐……恨み?
どういう事だ……?
復讐は、わかるが……恨みは何処から出るんだ?
俺は、疑問に思った。
死神が、また悪笑いをしながら、言った。
『その様子じゃ、わからないだろう?』
『っ!?』
ある意味、図星だった。
俺は、剣を握ったまま黙った。
死神は、数秒黙って話始めた。