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死の道へ

第2章 「後悔」


闇璃は、歩き出した。

「お、おい…。」

闇璃は、振り返った。

「大丈夫ですよ…。だって、この奥に果物がありますから。この橋は、意外に丈夫なのですから。」

と振り返って言ったが、その一瞬。

彼女の瞳の奥に、何かが見えた。

その何かは、わからないが……。

とりあえず、俺と闇璃は橋を渡った。

闇璃の言った通りに丈夫だった。

あの橋から渡って、数分で果物の木に着いた。

果物の正体は……桃だった。

こんな所に、桃なんか生えていたことに驚いた。

「ここの桃、甘くて美味しいんです。瀞哉さんもどうですか?」

俺は、考え込んでしまった。

勝手に、採っていいのだろうか?

そう思っている内に、闇璃は、俺の分まで桃を採ってしまった。

採ったからには、仕方ないと思ってしまった。

幸い、死神の気配は感じられなかった。

拓弥の言った通りに、死神は住んでないみたいだ。

「瀞哉さん?…どうかしたのですか?」

はっ、と我に返った。

俺は、首を左右に振った。

俺達は、森を出ることになった。

その前に、またあの谷底があった。

彼女の足が止まった。

そして……。

「―――――って、怖いんでしょうか…?」

と独り言のように呟いた。

最初の方は、全然聞き取れなかった。

「闇璃、なんだって?」

振り返った。

「ううん。何でもありません。」

と言って、橋を渡った。

俺は彼女の言葉が、気になった。

最初の方何て言ったんだ……?

~森を出て~

森から、出て何となく空気が綺麗だった。

さっきの森の中は、暗くて空気が重かったからな。

「瀞哉さん、今日はありがとうございました。」

「いや、特に何もやってないよ。いい冒険になったし…。」

彼女は、微笑んだ。

そこで、俺と闇璃は別れた。

俺は、心のどこかで淋しさを覚えた。

俺も、家に向かっていた。

その時……。

「瀞哉!」

後ろから声が掛かった。

その声の正体は……。

「どうしたんだ?拓弥?」

そう拓弥だった。

「いや~偶然見ちゃったんだけどさ~。」

見ちゃった?

何を……?

「瀞哉、いつから闇璃と恋人になった?」

「はあっ!?」

俺は、思わず声を上げた。
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