第2章 「後悔」
~次の日~
俺は、起きてすぐにリビングに向かった。
そうだ……。
朝ご飯……。
考えてもいなかった。
普通に……冷蔵庫にある物でいいか……。
その時……。
コンコン……。
扉のノックが聞こえた。
闇璃……か?
俺は、扉を開けた。
予想通り彼女がいた。
「瀞哉さん。おはようございます!朝ご飯を作りに来ました。」
とワクワクした顔で、言ってきた。
俺は、戸惑いながらも頷いて、闇璃を部屋に通した。
スムーズに朝食を作る闇璃。
あっという間に、作り終わった。
「どうぞ、瀞哉さん。」
俺は、お礼を言って食べ始めた。
やっぱり、闇璃の料理は、美味しい。
この後……森に行こう。
すると、闇璃は……。
「瀞哉さん。この後、予定とかはありますか?」
俺は、首を傾げた。
「えっと…。私、森に行きたいと思っているので…。」
俺は、驚いた。
俺も、森に行くところだったからだ。
それより、何故彼女が……?
その理由を聞きたいが……。
聞いてはいけないような気がした。
「いいよ。俺も、森に行きたかったから。」
彼女は、元気よく頷いた。
俺は、食事を早く済ませ……家を出た。
~森~
森に入ったのは、いいが……。
周りを見る限り、不気味だった。
重い空気が、ずっと感じていたからだ。
入るのは、初めてだったからな……。
意外に、驚いた事は……。
彼女は、この森に入って……平然と歩いてるからだ。
慣れているのか……?
「闇璃は、随分慣れているんだな。」
そう尋ねると、彼女は、キョトンとした顔をした。
「はい。慣れています。実は…森に入った理由は…。この森の奥に、果物があるんですよ。それを…採りに行くのです。」
どうやら、果物を採りに行くだけが目的らしい。
過去に、何回か採りに行っていて、慣れたみたいだ。
更に、話を聞いたらその果物は、祖母が大好きみたいだ。
30分ぐらい歩いて、俺の足が止まった。
そして、その様子から闇璃も止まった。
その理由は……。
「…谷底…?」
目の前には、谷底があった。
見る限り、底は暗くて見えない。
そうとう深いだろうな。
そして、1本の橋があるだけだ。