第2章 「後悔」
『やっかいな、人間が出た。』
紫の文字が、漂う。
『ほう…。で、誰だ?』
『碕雫拓弥…あやつは、我々を知ろうとする。』
『そうか、処分はお前に、任せる。くれぐれも、あの天使には、気をつけろ。』
『了解した。』
立っていた者は、その部屋から出て行った。
~次の日~
どうやら、犠牲者は、出なかったらしい。
そんな、噂も流れなかった。
死神は、現れなかったみたいだ。
それは、それで良い事だ……。
俺は、学校に行く準備をして、リビングに向かった。
扉のノックが聞こえてきた。
ガチャ……。
扉を開けた。
闇璃がいた。
「あ、あの…。今日は、朝ご飯作って来ました。温めて食べて下さい。今日は、朝練があるので、今日は、失礼します。」
「あ、あぁ。」
彼女は、俺にお辞儀をして、学校に向かった。
本当は、忙しいのに……こうして、届けてくれる……。
感謝で、いっぱいだな…。
俺は、闇璃が作ったお弁当を、食べ始めた。
勿論、学校の分もある。
死神は、いつ出るかわからない。
油断しない事だな……。
俺は、すぐに完食した。
~登校中~
俺は、家を出た。
気配を探っても、まだ死神は…出ていないようだ。
何故か…安心する。
平和が続けばいいのにな……。
そう考えているうちに……。
何かの、気配を感じた。
とても、重い空気だった。
……これ、死神……か!?
こんな、朝っぱらから!?
どこからだ?
方向は……学校!?
まずい!
俺は、学校に向かって走った。
今、学校にいるのは……闇璃だ。
彼女が、危ない!
~学校~
学校内に入った。
気配は……。
まだ、あるみたいだ。
俺は、その気配がする場所に向かった。
しかし、気配は弓道場とは正反対だった。
このまま、向かうと……。
……オカルト研究部同窓会の教室だ……。
!?
待てよ……死神の狙いは……。
拓弥!?
俺は、拓弥のいる場所に、急いで向かった。
~オカルト研究部同窓会~
俺は、いきよいよく扉を開けた。
そこには……。
拓弥と……。
フードを被った者がいた。
手に持っているのは……大鎌だ……。
こいつ、死神……。