第2章 「後悔」
「…昼間も活動する死神がいるらしい。」
俺は、息を呑んで更に質問をした。
「…人数…わかるか?」
拓弥は、頷き答えた。
「…1人だ。」
1人!?
探すのが……大変だ……。
いくら、俺達が住んでいる人口が少なくても、見つけるのが難しい。
だが……森に……いるはずだ……。
続いて、拓弥は言った。
「その死神……森に住んでいないらしいんだ…。可能性としては、いるかもしれないが…。確率は、低い……。」
「そ、そうか…。」
困ったな、死者を見つける事自体が……困難になってしまった。
「弱点は…?」
という質問を、拓弥にしたが……。
拓弥は、首を左右に振った。
わからないらしい……。
そういう間に、闇璃は、ハンバーグを作り終わった。
「出来ましたよ。」
俺は、彼女にお礼を言って、ハンバーグを受け取った。
美味しそうだ。
「拓弥先輩は…?」
「じゃ…せっかくだから、貰おうかな。」
彼女は頷き、拓弥にも渡した。
それを、受け取る拓弥…。
すると……彼女は、鞄を持って俺の家から、出て行こうとしていた。
送っていこうか?と言ったが、彼女は断った。
そして、俺にお礼を言って出て行った。
「彼女、忙しいみたいだよ…。」
「?」
俺は、首を傾げた。
「彼女の家、祖母と2人だって。」
「両親は…?」
「彼女が、生まれた同時に、両親は亡くなったみたいだ。」
……という事は……闇璃は親の顔を見ていないのか……?
それは、それでなんか寂しい。
大丈夫なのか?
咄嗟に、彼女の事が心配になった。
すると、拓弥はニヤついた。
俺は、慌てた。
「な、なんだよ!」
「早く、告白しろよ。彼女、男子から人気みたいだから、他の男子に取られちゃうぞ?」
俺は、思わず顔が赤くなった。
告白って、ありかよ!
慌てている俺の様子を、笑う拓弥だった。
~数分後~
俺は、拓弥と別れた。
俺は、自分の部屋へ戻った。
拓弥に、渡されたプリントをやり始めた。
~???~
フードを被った者が、2人がいた。
そして、1人は椅子に座っていて、もう1人は立っていた。
『どうしたのだ?』
座っている者が、立っている者に聞いた。
それも、紫の文字が宙に漂っていた。