第2章 「後悔」
俺は、首を左右に振ったが……。
抱えていたプリントが、消えていた事に気がついた。
プリントは、拓弥が持っていた。
「休め。精神的にきついだろう…。明日、先生に言っておくよ。」
闇璃も、頷いていた。
恐らく、俺に気遣ってくれているのだろう…。
俺は、すまない。と言った。
拓弥と闇璃は、満足そうに頷いた。
そして……。
「瀞哉さん…食事はもうされましたか?」
いきなりの質問だった。
首を左右に振った。
ぱぁっ!と闇璃が笑って、今作ります。と言って俺の家に入った。
台所に立った。
そして、拓弥先輩も食べますか?と闇璃は言ったが……。
拓弥は、いい。と言って断った。
そのまま、拓弥は家を出た。
その時、闇璃は何かに気がついた。
戸惑いながらも、俺に質問をした。
「あ、あの…。食欲…ありますか…?」
俺は、黙ってしまった。
食欲か……。
そんな事、考えていなかった。
「…もし、食欲がなかったら、冷蔵庫に冷やしておきますよ。」
俺は、首を左右に振った。
食べるという事だ。
彼女は、頷き料理を作り始めた。
~数分後~
彼女が、作ったのはオムライスだった。
美味しそうだ。
一口食べる。
「…美味しい。」
その一言に、ホッとした彼女。
良かった。という声が聞こえた。
そして、闇璃は自分のバックを取って帰る準備をしていた。
「それでは、瀞哉さん。…元気を出してください。」
扉を開けた。
「…送って行くよ。」
彼女は、首を左右に振った。
大丈夫です。と言って俺の家を出た。
今、俺1人……。
母さん達は、もうどこにもいない。
その事を、考えると自然に頬に涙が流れた。
絶対に……。
俺は、食事を済ませ部屋に戻った。
とりあえず、明日はゆっくり休もう。
俺は、ベッドに寝た。
~???~
ゆっくりと瞳を開けた。
謎の空間だ……。
……ここは?
夢の中か……?
目の前には、黒い渦があった。
「…なんだ…?あれは…。」
渦から、人の形になった。
顔とかはっきり見えない。
謎の者が、喋り始めた。
『…天河瀞哉。…我々が憎いか…?』
紫っ!?
そう、紫の文字が漂い始めた。
こいつが、死神……!?