第3章 夜這い
「君は何て淫乱なんだ・・・」
「・・・元はと言えば、お主がしつこく渡してきたものだろう?」
顔を赤く染めながら恨みがましく言ったナナシの言葉は
スルーして、尚もエルヴィンがソレを何度も引っ張り続けると、
彼は感じているのか小さく嬌声を上げる。
「ははは・・・まさか、私がプレゼントしたTバックを
穿いてくれるだなんて夢のようだよ、ナナシ」
・・・そう、ナナシはけしからん事に白いTバックの下着を
着用していたのであった・・・。
これはもうナナシに煽られているなという事にして、
彼の形の良い尻を両手で弄くり回す。
エルヴィンがあげた下着は前の部分に少し布があるだけで
ほぼ紐という作りになっており、それを着用してきてくれたという事は
『夜はオッケー』と脳内変換した。
「・・・エル・・ヴィン・・・手を離せ」
「何故?君もそのつもりで来てくれたんだろう?
それなのに、君は誕生日の私に意地悪を言うのか?」
「・・・・・・・」
沈黙したナナシに答えを促すため、
またTバックの後ろの部分を強く引っ張ると
「あっ」という声が上がり、エルヴィンはほくそ笑む。
「何の為に来てくれたんだい?私を祝う為?
それとも、私を悲しませる為?」
「・・・祝う・・為・・・」
「そう、良かった。では、お願いだ。朝までで良いから、
私を絶対拒絶しないでくれ。私は君に拒絶されると
とても傷ついて悲しい・・・。誕生日くらい君に拒絶されず
抱き合いたい」
悲しそうにそう懇願すると、ナナシは少し迷った素振りを見せ、
恐る恐る「無体な真似はせぬか?」と聞いてきたので、
エルヴィンは笑顔で首肯する。