第2章 夏フェス限定スト全員分書いちゃうぞ!〈石田三成〉
(ちょっと待って!夢だとしても、いきなり三成くんに水着姿なんて……っ!恥ずかし過ぎて無理だよっ!)
がキュッと躰を縮めている間に、三成も自分の水着姿に気付き、驚きながらもバサッとパーカーを脱いだ。
そして、縮こまっているの肩に、そっと掛ける。
「あの、良ければこの羽織を着て下さい。……目のやり場に、困ってしまうので……」
「……っ……あ、ありがとう。借りるね!」
「はい。…ですが、貸すと言っても、私はこのような羽織は初めて見ます」
三成はパーカーを見つめながら、首を傾げる。
そして、自分の水着へと視線を移し、「この袴も、見た事がありません。南蛮のものでしょうか?」と、不思議そうに疑問を口にする。
「それ以前に、此処は何処の海辺で、何故このような袴を着ているのか……」
「……うん、びっくりだよね。私は夢だと思ってるんだけど」
「夢、ですか?」
「だって、眠る前は確かに安土城の自分の部屋に居たし、急に水着姿で海に居るなんて……」
「確かに……。それに、誰かに連れてこられたにしても、馬に乗せられれば気付く筈。駕籠では無理でしょうし」
「ね。だから、夢だよ。……水着がこの時代にあるわけないし」
「え?」
「う、ううん。何でもない」