第2章 夏フェス限定スト全員分書いちゃうぞ!〈石田三成〉
国を越え、時を越え
ここは知らない何処かの海辺―――……
な、訳ない。
タイムスリップだけでも驚きなのに、突然海辺って……
「これは夢だよ、夢」
は青褪めた顔で目の前に広がる、広大な海を見つめながら、自分自身に言い聞かせるように呟いた。
すると、「ここは一体……?私は何故このような場所に……」と、よく知っている声が聴こえて来る。
は声のした方へ視線を向けて、彼の存在に……と言うより、彼の身なりに目を疑った。
「三成、くん……?」
「その声は……様!」
三成の身なりは、どこをどう見ても水着姿だった。
オプションでパーカーまで着ている。
普段着物か鎧姿しか見た事がないは、あまりの新鮮さに息を呑んでいると―――……
やがて、三成の顔がみるみる真っ赤になった。
不思議に思っていると、三成が少し目を泳がせながら口を開く。
「あ、の……様、そのお姿は…………」
「へ?……っ?!私も水着着てるっ?!」
戦国時代ですっかり着物に慣れてしまったは、久々のビキニ姿に動揺し、恥ずかしさのあまりにぺたんと砂の上へしゃがみ込んだ。