第3章 夏フェス限定スト全員分書いちゃうぞ!〈徳川家康〉
「………っ」
家康は顔を赤くしながらも、をじっと見つめた。
熱を宿したような瞳に捉えられて、の鼓動が高鳴っていく。
やがて家康が、の水着の紐をそっと指で摘まんだ。
「い、家康……?」
「ねぇ、この格好……何なの?自分で着たの?」
「違う……むしろ、私が訊きたいよ。……私達、どうしてこんな格好で海に居るの?」
「さぁ。俺も気が付いたら、この格好で此処に居た」
「そ、そう…なんだ…」
話している間も、家康はの水着の紐を弄び、視線を逸らしてくれない。
ずっと家康に見られている事が、何だか無性に恥ずかしくて………
は俯きながら、「そんなに見ないで…」と言った。
その表情が、声音が、家康を煽っているという事にも気付かずに―――……
「どうして?」
「どうしてって……そんなに見られたら、何だか……」
「恥ずかしい?」
「……っ」
「いつも、もっと恥ずかしい事してるのに?」
「そ、それとこれとは、話が違っ……んんっ…!」
言葉を言い切る前に、その唇を塞がれてしまった。
家康にキスされたのだ。