第5章 自覚と苦悩
【沖田side】
「フムフム…そうですね。脳も正常ですし、どうやら事故の衝撃で以前失っていた記憶が戻ったみたいですね」
「どんな偶然!?」
あれからすぐに医者に診てもらったが、その話を聞いてメガネがツッコミを入れた
「てか、マジで戻ったの!?」
吉野を見ながらメガネは言う
「でも沖田くんのこと大好きなら大丈夫よ」
「姐さん…」
どんだけアバウトなんでィ。
何がなんだかわからないのか吉野は頭にハテナを浮かべ銀八に言った
『銀八先生、私…何があったんですかね?』
「んー…お前アレだよ。階段から落ちて足の骨を…」
「何嘘言ってんだコラっ!」
「いでっ!」
姐さんが銀八に蹴りをかます
「違うヨ桜!本当はワタシの弁当を失くしちゃったからもう一個新しい弁当を作る約束を…」
『えっ!?』
「オメーも嘘言ってんじゃねーや」
「あん?やんのかコラ!」
「上等でィ」
そういや久しくこいつと喧嘩してなかったな…。
まあ…それどころじゃなかったし。
けど、本当に戻ったんだよな…?
俺とチャイナのやり取りを見て苦笑いする吉野を見て何故かまた少し胸が痛んだ