第1章 1
唯は、首を横に振った。
「yasuさん達を放ってまで、星を見には行きませんよ」
俺は嬉しくなった。
それでこそ唯や。
────まぁ、少しだけ舌打ちをしたくなったけど、それは気付かなかったことにして。
「あ、流れた!!」
「ホンマや!!」
ビールを片手に、天体観測。
ベランダへのガラス戸を開け放って、唯とメンバーと空を眺める。
───いつもは比較的静かな俺の部屋。
今日は賑やかというか、むしろうるさい位だが、一年に数回位ならこんなうるささも良いかもしれん。
ま、そのうるささの中に唯がいれば、の話やけど。
《天体観測》