第48章 スタートウィズミー
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寧々が轟につい職員室に入ると、相澤の前には爆豪がすでに立っており、怪訝そうな顔でくっつく二人を睨みつけて来た。
相澤は二人が揃うと、ギィ…と席を鳴らして、パソコンを叩いた。
「お前らに、インターンの話が来てる。」
「!!」
「!!」
『!?』
轟と爆豪は寧々を見つめ、寧々はなぜ二人に見られているのかキョトン?と首をかしげた。
「期間は、まぁ二週間から、1ヶ月…
場所は広島だ」
「広島…」
「広島…」
『………』
「極道組織、死穢八斎會…この間緑谷と切島が闘った相手だが…
あの騒動のおかげで、広島と博多に潜伏していた極道の残党みたいなもんがな、暴れ始めてるらしい。
そこで、広島のヒーロー事務所から、白羽の矢がお前ら2人にささった。
『扱いにくい2人』である事は伝えてるが…先方は『任せろ』とのことだし、行ってこい。」
「……いつから、ですか」
轟が不慣れな敬語で聞くと、相澤は
「来月の頭からだ」
と答えを返す。
相澤の机の上のカレンダーをみれば、今日を入れても1週間しかない…。
「少し考えさせてください…」
轟はそう呟いて頭を軽く下げ、
爆豪も無言のまま職員室を後にした。
寧々は轟について、頭を下げるとそのまま轟の後ろをついていくように外に出る。
そんな三人の後ろ姿を目で追って、相澤はまたパソコンに向き直った。