第39章 コンビニエントフォーミー2
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ーーー別に、悪いなんて思ってねぇ
ーーーただ、言いすぎたのは、言いすぎたと思う…から
共同スペースで、あの女が降りてくるのを待っていた。
「言いすぎた」とだけ言おうと。
「あら?爆豪ちゃん学校行かないの?」
「行っても意味ねぇんじゃねぇか?」
「あ?行くわ
話しかけてくんじゃねぇクソモブ」
明らかに機嫌の悪そうな爆豪
だがその容姿の幼さに、蛙吹と上鳴はほっこり顔を緩めて悪態を受け取った。
「じゃあ先に行ってるわね」
「遅刻すんなよー」
二人の言葉に、時計を確認すると
確かにあと15分で学校が始まってしまう。
(もう学校に行った…とかか?)
念の為、半分頭と女の部屋に行って見るかと
エレベーターに乗り込む。
五階の手前から3つ目
「轟焦凍」と書かれた表札の前で立ち止まると
中から話し声が聞こえて
つい、ノックをしかけた手を止めた。
『ーーっあ』
聞こえた声に後ずさる。
みるみる熱を増していく頬
「寧々…好きだ」
『っん…しょ…とぉ
も…ダメだから』
「可愛いお前が悪りぃ」
『ば、か…っぁあ』
ドア一枚挟んだ向こうでナニをしているかなど
想像に容易い。
爆豪は、口を開けたまま微動だにできなかった。
初めて聞く女の嬌声にズキズキと痛いほど硬くなった芯柱
昨日の清楚げな女の乱れた少し枯れた声に
心臓が跳ねてたまらない。
同時に息も出来ないような暗い圧迫に胸が押しつぶされる。
爆豪は、やっと動いた脚で
逃げるようにその場を後にした。
これ以上聞いていたら、頭がおかしくなりそうだ