第21章 ユーアンドミー
久しぶりに授業を受けたら
意外と疲れてしまい、部屋についてベッドにすぐダイブした
天蓋付きの白いワイヤーベッドはメルヘン趣味の母が用意してくれたもので
フレンチシャビーシックに纏められたこの部屋は
実家のように居心地がよかった
ついウトウトしてしまって、
目を覚ますとあたりはすっかり暗くなっていることに気づく
――うわ、寝ちゃってた?!
起き上がると、小さいけれどコツンコツンとガラスに何かが当たる音がする
窓…?
この部屋唯一のガラスは窓だ
目を凝らすと、窓に小石が当てられている
窓辺に立ち、見下ろすと下から勝己がこちらを見上げている
『か!…つき』
思わず大声をあげてしまいそうになったが黙る
勝己は私の姿を見つけて、ニヤリと不敵の笑みを浮かべると
1度手から爆風を起こして飛び上がり、三階にある私の部屋の窓に手をかけた
『ちょ…なにしてんの…!』
窓の向こうから、勝己が口パクで「あ、け、ろ」って言ってきてる
このまま無視するわけにもいかず、窓を開けると
ひらりと部屋に入ってきた
『むちゃくちゃな事しないでよ…』
「テメェに言われたかねぇよ
記憶が戻ったらいきなり別れるっつーほうが
よっぽど滅茶苦茶だろうが」
それは…ごめん、と心の中で謝る
けれど、進化した私は表立っては謝らない
そうした方が嫌われやすそうだからだ
『ふん…私の勝手でしょ』
お、これはなかなか上手にできた
うん、性格悪そう
勝己もきっと引いてるはずだ
少し胸は痛むけど、お互いのためだから我慢しないと
「なんだよ…気強ぇーのもそそるな」
『へ?』
予想外の返事に間の抜けた声が出て、ベッドに組み敷かれる
「何しようとしてんのか知らねぇけど
演技バレバレ…
んなもんに引っかかるわけねぇだろ」
やっぱり勝己は一枚も二枚も上手だった…
頑張って睨みつけるけれど、効果はなし
下唇を舌で舐められる
「抱かせろよ…昨日は轟にヤらせたんだろ?」
ジッパーをゆっくり下ろされていく
『や…やめてよ、もうこういうのはしない…んっ』
インナー越しに乳頭を摘まれる
一気に押し寄せる快楽に負けじと力を入れるけれど
ゆるゆるとした愛撫に体が解されていく
「服の上から分かるくれぇ勃ってクッソエロい…」
『っ…ん…いわない…で…』