第19章 ラブミー
『やぁ…そんな、かき回さないでぇ…』
焦凍のこんな荒々しい愛撫を受けたのは初めてで
困惑してしまう、と同時に気持ちよさが勝って
焦凍の腕にしがみつきながら果ててしまった
「酷くされるのが好きなのか…?」
焦凍の瞳がゆらりと赤く揺れる
『ち、が…』
呂律がうまく回らない
焦凍の指からぽたぽたと畳を汚すいやらしい雫が落ちる
「違わねぇだろ」
太ももを開かれて、焦凍が覆いかぶさってくる
『や、ダメ…
私達、付き合ってないのに…』
「なら俺と付き合えばいい」
そう言って奥深く一気に突き立ててくる
『んあぁあっ!』
「寧々…っ…くっ…」
『焦凍…ん♡やぁ…っ!』
「好きだ…離したくねぇ」
『んっはぁ…あぁ』
焦凍の顔を見ると、今にも泣き出しそうに涙を貯めて
苦しそうな表情で私を見ている
胸が押しつぶされそうになる
『焦凍…ごめ…ん、ね?』
こぼれた涙を舌ですくって
ほほにキスをすると、
腰をつかむ手がつよくなった
「俺を拒絶しないでくれ…
寧々に…ダメだって言われると…つれぇ」
『んっ…うん…わかった』
首を縦に振ると、焦凍は嬉しそうに微笑んで
口付けを降らせてくる
「好きだ、好きだ…
お前しかいない、、、」
こんな素敵な人に、こんな愛を囁かれて
それでも私は悩んでいる
心の半分を埋めている爆豪勝己の存在
(勝己…)
私は強欲で、最低で、下衆な女だ
焦凍に抱かれながら心は半分勝己にある
ムクムクと大きくなる焦凍の陰核に、射精が近いことを感じる
私の体も、精をほしいと締め付ける
「寧々…」
視線が絡んで、鼻と鼻をすり寄せる
『焦凍…いいよ…出して?』
私が今出来ることは、彼の愛を受け止めることだけだ
それが免罪になるのかは分からないけれど
彼を今は感じていたい
「っ……」
『あぁあ♡』
奥に暖かいものが流れ込む
名残惜しそうに私の中で力をなくしていく彼を感じながら
私は涙を零した
これが愛じゃないなら何なんだろう
また一つ重ねた罪の重さに
私の心はまたおしつぶされそうになった