第2章 柳生編(原作沿い)
屋敷も騒がしくなってきた。
大方、若達と侵入者達が
皿の割り合いをしている所だろう。
侵入者の残り二人の情報も回ってきたのだが、
敏木斎様はトイレに篭もり、
若は土方とやり合っている。
伝えるタイミングはないだろうな。
万事屋の二人組は
坂田銀時という男と神楽という夜兎族の娘だ。
その名を聞いて驚いたのは俺自身だった。
万事屋という名を聞いてもしやと思ったが、
やはりそうだったようだ。
俺は銀時とは幼馴染で、
昔は背中を預けて戦った仲だった。
…いや、俺と銀時は5歳差で俺が年下。
どちらかというと、
俺が護られていたのかも。
それでも、あの戦争は俺を強くしてくれた。
身体的にも、精神的にも。
だから、一緒に戦ってくれた
銀時達には本当に感謝している。
「えっと…澪さん?います?」
あ、初めて妙様に呼ばれた。
いつも柳生家の人にしか呼ばれないから
なんだか新鮮だ。
「はい。ここに。」
すとんといつもの手つきで天井から降りると
驚いたようで妙様は降りてきた
俺をまじまじと見た。
「あ…本当に来るのね。」
「勿論。何か御用?」
妙様は何か文章を書いているようだ。
おそらくあのババアがそう言ったのだろう。
妙様は筆を握っていたのを思い出し、
また文面に戻る。
御用は無いのだろうか。
立っているのも何だしと
俺はその場にあぐらをかいて座った。