第7章 高杉との決別(注:R15)
銀時の胸で泣く俺に、銀時は上着を被せて、
壊れ物を扱うように優しく抱き上げた。
それがお姫様抱っこだというのに
俺は何も言えずにただ抱かれて
銀時の服にしがみついた。
「ひとまず帰るぞ。
今日は泊まってけ。
また…来るかもしれねぇからな。」
来るかも、というその言葉に最悪の事態が
思い浮かびゾクリとする。
思わず銀時の服を握る手の力が強まる。
「悪ィ…嫌なこと思い出させた。」
泣く俺を庇うように抱いたまま歩き家に着くと
そのまま着替えさせて添い寝してくれた。
「ぅ、ぎんとき、おれ……」
「いいから、今日は寝ろ。」
そういえば明日は非番で
ちょうど良かったなぁと思いながら
俺は今日のことを忘れるように
銀時に擦り寄り目を閉じた。