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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第7章 高杉との決別(注:R15)






最初に感じた嫌な予感は外れたようだと
ホッとしていると、

急に晋助が俺の腕を引っ張り、
力が出ない俺は抵抗する暇もなく
路地裏の壁に押し付けられた。


「ーーーーッ、しん、す…け?」




「……テメェ、幕府の犬になったらしいな。」


ああ、嘘だろ。
晋助の目はやはり濁っていた。
その濁った目には力なく押し付けられ、
ヘナヘナの顔の俺が写っている。
なんともだらしない。


「………うん。」

ここで嘘をついてもすぐバレる事だ。
実際小太郎も知っていた事だ、
晋助が知らないハズがない。


「なんでか教えろよ…なァ?」

「それは…成り行き…で、」

「成り行きで何ヶ月も続けてんのか?オイ。」

晋助の目は本気だった。
今の俺は丸腰で、酔っ払いだ。
抵抗することも逃げることも出来ず
俺は質問に答え続けるしかなかった。


「やるからには…しっかりやる。
それがおれの流儀だ。」


「流儀?ククッ…笑わせるじゃねェか。」

「流儀がまかり通るなら、
昔の仲間も殺してもいいってか?」

「………………。」

晋助の言いたい事は分かっていた。

この前の転海屋の事件に関わっていた
攘夷志士の中には、昔共に戦った仲間も
入っていたのだ。
相手が俺の事に気付いたかどうかは分からない
が、俺は何も躊躇することもなく斬った。

それに対して後悔はない。
俺は攘夷志士より真選組を選んだのだ。


「澪、最後だ。」


「俺と共に来い。」



真選組に入ると決まった時、
こうなることは分かっていたのかもしれない。

『最後だ』


きっとそれは友人としての最後だ。

これから敵対する者に対しての別れなんだ。


きっと、晋助は一緒に来て欲しいんだ。
だから、俺の答えを待っている。





でも…俺は、



守るものができてしまった。


もう、見捨てられそうにない。





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