第23章 初心編
(澪視点)
「……………………はぁ。」
俺は局長室に入りそうそう、ため息をついた。
書類もお茶も片付けて、
部屋に戻ってきた。
目の前にはまだまだやらなきゃいけない予定の
書類があるはずなのに。
なんだかやる気がなくなってしまって、
身体も思考も鉛のように動かない。
「……潜入捜査…クビになっちゃったな……。」
分かってた、
こんな体じゃあ足でまといになるだけだと。
でも、心のどこかで
俺は出来るはずだという自信があった。
それが副長にバレた事で、
俺の自信という名の強がりが
砕け散っただけだ。
「……………ん?」
ふと、机に目をやると、
封筒が1つ机の上に置いてあった。
さっき届いたのだろうか。
「…………。」
封筒を開けるためには、
本当は局長の許可が必要なんだけど……
「…………え、」
そこに書いてある、発送元を見て、
俺は思わず固まってしまった。
『真選組 局長 近藤勲様
派遣忍者紹介所』