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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第23章 初心編











「ええっ、俺が…ですか?」


副長室を通りかかった時、
部屋から大きな声が聞こえる。


「ああ。ヤツへの潜入はテメェがやれ。
尻尾を掴み次第、俺達も突入する。」



「………でも、」




その言葉に、足を止める。

どうやら、潜入捜査の話のようだった。



この前言ってた、『でっかいヤマ』の事だろうか。






盗み聞きするのはいけないことだと思いつつも、
俺は壁に背を向けて、聞く耳を立てた。



「……潜入するのは澪さんだと
思っていたんですが…。」


「………ハァ…。」


隊士がそう言うと、副長の息を吐く音が聞こえる。



「今のアイツに潜入捜査は無理だ。」


「…えっ?」



副長の言葉に、息が止まる。




「…もういいだろ。さっさと支度して来い。
休み明けから潜入だ。」

「……分かりました。」


服の摺れる音がして、
隊士が立ち上がったのが分かった。


「……………ッ。」

壁から体を離す。
やばい、このままじゃ
盗み聞きしていたのがバレてしまう。



俺は軽い手つきで軒天に鉤縄を引っ掛けて
そのまま上に登る。




「…失礼します。」

その時、隊士が副長の部屋から出て来た。

ぺこり、とお辞儀をして副長室の扉を閉める。
顔は少し不服げだ。


「………………。」


登るのがもう少し遅かったら、
見つかるところだった。









「…………ふー……危なかった…。」




俺がほっと息を吐くと、
下から嗅ぎなれた煙草の匂いがする。



「何が危ねぇんだ…つーか、何してんだそこで。」





「………げっ…副長…。」




下を見ると煙草の煙を俺に向かって吐く副長がいた。





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